意外性が面白い [本]


図書館で棚を見ていて偶然見つけた本です。
脳科学者の茂木健一郎さんが書かれているという意外性に惹かれました。
そして、何と言っても今まで読んできた数々の本の中で
未だにベスト1の位置をキープし続けている物語である
『赤毛のアン』が題材になっているとくれば興味津々です^^
喜々として借りて帰ったのでした♪


「赤毛のアン」に学ぶ幸福になる方法 (講談社文庫)


茂木さんは小学校5年生の時に『赤毛のアン』と出逢い
すっかり心を奪われてしまったそうです。
友達にはナイショで続編を次々と読み進め
高校生になると原書にもチャンレンジし、シリーズ全てを読破したとのこと!
大学院時代にはプリンスエドワード島にも行って来たそうです。


それくらいアンの世界に魅了された方でもあり
学者としての視点をお持ちでもある茂木さんの『赤毛のアン』の考察です。
私がぼん~やりと感覚として受け取っていたことを
しっかりと分析した上で言葉にして説明していらして
さすが科学者だなぁ!と思う所もありましたが
私も相当好きで何度も何度も繰り返し読んでいますから
そっくりそのままは賛同できない部分ももちろんありました。
それでもやはり自分とは違った視点でアンの世界を読み解いていくことは
大変興味深く楽しいものでした。

タイトルにもあるように
赤毛のアンには人が幸せに生きるためのヒントが沢山ちりばめられています。
でも、そういった部分を拾いながら読むかどうかは読み手の受け方次第なんですね。
茂木さんはとても上手にそれらを受け取り、更に読者に分かりやすく説明しています。

・・・・・幸せに生きる秘訣(これは一部です)・・・・・

<運命を受け入れる>
 ここで言う運命とは、逃れられない人生の”重み”を受容するということではなく
 等身大の自分を受け入れることであると書かれています。
 つまり、今目の前にある人生を自分の生きる土俵として受け入れるということです。
 その中で最大限の幸せを目指して生きることを指しています。

<日常の中に潜む”小さな奇跡”に気づく>
 奇跡というと、”常識では到底あり得ないと考えられている事が起きる事”と定義しがちですが
 茂木さんは日常生活のあらゆる瞬間に沢山の奇跡が潜んでいて
 それらに気づけるかどうか、そしてどれだけそういった日常の奇跡に感動できるか・・・
 そこに幸せのカギがあると書かれています。
 
 このように奇跡を定義すると、私達が生きていることがまず奇跡なんですよね。
 奇跡だらけの中で生活している私達なのですね(*^^*) 
 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アンの世界を読み解く中で
茂木さんの考察は、多岐にわたり広がりを見せています。
私がこの本を読んで一番印象に残ったのは
常に世界を意識して仕事をしていく中で
自分はどこを拠点にして生きるべきかとずっと考え続けてきたという
茂木さんの出された結論でした。

「日本にいて世界と戦う」

それは、無理をして西洋社会に溶け込もうとするのではなく
日本人である自分の運命を真正面から受け入れ
連綿と受け継がれ築かれてきた日本文化の上にさらに高みを目指して
価値を創造していこうという姿勢で生きることだそうです。
とても共感しています。

”運命を受け入れる”とは
自分に与えられている条件を強みに変えると腹をくくり
それも含めた”自分らしさ”を最大限に発揮して生きると決心することでもあるのだなと
茂木さんの出された結論を読んで思ったのでした。

nice!(23)  コメント(12)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 23

コメント 12

おかぴょん

赤毛のアンは、アニメが好きでした。(#^.^#)

茂木さんは音楽にも造詣が深く、

音楽家との対談集なども多くありますね。

ああそういう見方もあったのかと、

目からウロコの視点に驚かされます。


by おかぴょん (2012-08-03 21:40) 

Sizuku

おかぴょんさん、こんばんは^^

アンのアニメをご覧になっていたのですね。
私も毎回ではなかったと思いますが、見てました(^^)
なので、19歳でアンを初めて読んだ時まで
ずっと子供向けの物語だと思って見くびっていました。(笑)

茂木さん、音楽も相当お好きみたいですね^^
私は茂木さんの本は今回が初めてでしたので、対談はまだ未読です。
素敵な視点をお持ちだなと思ったので、是非他の本も読んでみたいと思っています。
対談集も良いですね(^^)

いつもありがとうございます^^
どうぞ素敵な週末をお過ごし下さいね♪

by Sizuku (2012-08-03 23:05) 

雪渦

すごく興味を惹かれました 是非とも読んでみたいです
生まれられたってことも奇跡かも ですね§^。^§
by 雪渦 (2012-08-04 23:49) 

なでしこ

わ、Sizukuさんも!
私も大好きです。『赤毛のアン』
私の子供時代は赤毛のアンと若草物語とあしながおじさんと小公女でできていると言っても過言でないくらい笑 プラス椿姫。ませてますね。

そういえばSizukuさんのプロフィールの画像、いっつもあしながおじさんを思い出すのですよね。これは…?


by なでしこ (2012-08-05 08:34) 

Sizuku

雪渦さん、こんばんは!
コメントありがとうございます(^^)
そして、本に興味を持って下さって嬉しく思いました♪

>奇跡
そうですよね?
こうして生まれて来られたことも、更に大人になれたことも
広い世界を見渡してみれば決して当たり前のことではないですよね?^^

そして、お顔は知らないまでも
ご縁あってこのように雪渦さんとお話をしていることも
奇跡の一つだなぁと思って嬉しくなります(*^^*)

by Sizuku (2012-08-05 20:36) 

Sizuku

なでしこさん、こんばんは^^
アン、お好きでしたか~♪
色々な方が訳されていますが、どの翻訳者さんのものがお好きですか?

私は、若草物語もあしながおじさんも椿姫も読んでないのです。
恥ずかしながら、普通は10代前半に読むであろう
こういった名作と呼ばれる本を読まずに大人になってしまいました(^^;

あれ・・・?でも、椿姫はちょっと毛色が違いますね?(笑)
オペラのイメージが強いです。
なでしこさんの子供時代のお気に入りの一つだったのですね?^^

>アイコン
確かにあしながおじさんを連想しますね?!
あれはドイツに旅行した時、たまたま見つけて感動した落書きなのです。(笑)

でも、落書きだと今の今まで思っていたのですが・・・
もしかして落書きっぽく見せたアートだったのかな?とふと思いました。
この絵が描かれていたのは、レストランの壁だったのです。
冷静に考えてみると、落書きなら消すかな?と思って・・・

それとも私が心掴まれて写真に撮ったように
可愛いと思ったオーナーがそのままにしたのかな?(^m^)
by Sizuku (2012-08-05 20:51) 

die_katze

茂木さんが、高校生の時に『赤毛のアン』シリーズをすべて原書で読破して英語力を身に付けたという話は、以前、他の著書で知ってとても印象に残っています。
私も子供時代、アンの生き方に影響を受けた一人として、ご紹介の本を読んでみたいと思いました。
by die_katze (2012-08-06 08:43) 

ken

~日常の中に潜む”小さな奇跡”に気づく・・・
奇跡の捉え方は考えさせられました、いいですね! 行動~気付き~理解~受容でしょうか? 久しぶりにアイデンティティの言葉を思い出しました(^。^)
by ken (2012-08-06 13:51) 

Sizuku

die_Katzeさん、こんにちは!
コメントありがとうございます^^

そうでしたか!
子供時代にアンの生き方に影響を受けていらしたのですね♪
私は最初に読んだのが子供時代ではなかったので
早い時期にそのような視点でアンに親しまれていたことがとても羨ましいです。

茂木さんの他の著書を読まれているのですね!
それでしたらきっと興味深く読むことが出来ると思いますのでお勧めです^^

>アンの原書を読破して英語力がついた話
私もこの部分に敏感に反応しました。(笑)
”高1の英語力では厳しいものがあって、知らない単語ばかりでさっぱり分からない…”
こう書かれていた茂木さんにすごく親近感をおぼえてしまったのです。
(高校一年生の頃だったとは言え)茂木さんでもさっぱり分からないところから始めて
とにかく頑張って読み進めて英語力がついたとおっしゃるのですから
私も頑張ってみよう!と思ったんですよ♪

実は手元に第一巻の原書があるのですが、難しすぎて諦めたのでした。
私はこの本が読めるようになりたくて、多読をしていると言っても過言ではないのです(*^^*)

by Sizuku (2012-08-06 14:41) 

Sizuku

Kenさん☆

奇跡の定義を”日常のあらゆる瞬間に潜んでいるもの”とすると
後はそれに気づき、掴む力が必要になって来ますね^^
その能力を”セレンディピティ”と言うそうです。
そして、それを鍛えるには
Kenさんがおっしゃっていた 行動~気づき~理解~受容が必要になると
茂木さんもこの本の中で書かれていました。

このように考えると
幸せはどこか遠くにあるものでも、これからなるものではなく
もう既にここにあって、それに気づけるかどうか
ただそれだけなのだなぁと思うんですよね。

Kenさんは哲学を専攻されていたのですか?^^
by Sizuku (2012-08-06 15:10) 

ken

そう見えましたか?残念でした! 良いように見てもらって有難うございます(笑) sizukuさんの洗練された記事に私の悪い頭が楽しく反応して何時も「必死のパッチです」(汗ダクダク)
by ken (2012-08-07 18:04) 

Sizuku

kenさん、お返事ありがとうございました^^
残念・・・違いましたか~!(笑)
こちらこそ、いつもありがとうございます。
コメントを頂く度に新しいことを知る機会となり、感謝しています☆

今回は”必死のパッチ”という言葉を知ることが出来ました(^^)ノ
by Sizuku (2012-08-07 21:03) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。