しあわせのパン [movies]
映画『しあわせのパン』は
少し寂しげな雰囲気が漂い それでいて胸にあたたかなものが
しずかにしずかに沁みこんでいく物語でした。
洞爺湖の畔でカフェを営む夫婦、水縞君とりえさん。
二人の暮らしを軸にして
お客さんやご近所（？）の人々との触れ合いを描いています。
ご近所の皆さんがちょっと風変りで 楽しそうに生き生きと暮らしていて・・・
そういうところも大変魅力的でした。
（特に余貴美子さんが演じた役柄、最高です＾＾）
豊かな自然と共存し 食事を含めた日々の営みを
自分達のスタイルで丁寧に行う様子はスローライフそのものです。
そういった暮らしぶりを題材にしている物語は数多く存在すると思うのですが
この物語のベースにあるのは ”見守る”ということなのではないかと感じました。
夫婦でお客さんをそっと見守る姿や
水縞君が、時々誰も入ることが出来ない心の扉を開けて
一人静かにそこへ入ってしまうりえさんを見守る姿には
優しさだけでなく芯の強さも感じます。
二人は一緒に暮らし、パンを分け合い、何でも一緒にしているのですが
何故か肩を並べる二人の間には目に見えない境界線のようなものがあるように感じて
映画の序盤では ”二人は夫婦？それとも同志？” と考えたほどでした。
でも思ったのです。
夫婦間に限らず、ある程度の距離が必要な間柄もあると・・・
敬語を使って話している姿にも好感が持てました。
きっと物理的な近さや話し言葉の形にこだわらない二人が
お互いを尊重する気持の顕れなのではないかと感じたからです。
部屋の中に何げなく書かれていた
『スキナコトヲ スキナトキニ』 という言葉に
誰かが誰かを見つめるまなざしに
良いと思っていることは謙遜せずに「いいです」と言えることに
手をかけて丁寧に作った食事を美味しくいただくことに
子供が相手であっても丁寧な言葉で語りかける姿に・・・と
挙げ出したらきりがないくらい心が大きく動く場面があり
こんなに何から何まで自分好みの映画は久しぶりかも・・と思っていたのですが
物語が終わり、エンディングの曲が流れ始めた時
更によい意味で ”やられた～！” と思ってしまいました。
高校生の時に初めて聴き、大きく心揺さぶられた曲
矢野顕子さんの『ひとつだけ』のイントロである美しいピアノの音色が聞こえて来たからです。
ここでこの曲と再会するとは思いもしなかったけれど、すごく合ってる！
そう思いつつ耳を傾けていると 更なるサプライズが・・・
途中で急に顕子さんじゃない声に変わった？！と思ったら
何と！それはキヨシローさんの声だったのです！
大好きな二人が歌う大好きな曲との突然の出逢いにビックリ＆感動で
しばらくボンヤリとしてしまいました。
顕子さん一人で歌っている時とはまた違った深い味わいがあり すごく素敵なのです。
そして ↑この写真ですが
随分前に出逢い、私の大切な宝物になっている印象的な光景に似ているので驚きました。
（正確には星は細い月の左上に一つだけだったのですが・・・）
当時その光景を目にした時
月が少し離れた場所で輝く星を優しく見守り
下からそっと見守られていることを知っている星は 自由に自分らしく輝いている…
月が懐の広い紳士で星が自分の心に正直に生きる女性に見えました。
近くでぴったり寄り添っている訳ではないのに
私には実際に寄り添っている以上に強く結びついているように感じられたのでした。
今改めてその時の光景に似たこの写真を見ていると
そんな月と星との間の空気感が水縞君とりえさんの関係にも似ていると感じ
この映画に心動かされ エンディングと同じ曲を探していてこの写真と出逢ったことが
偶然ではない気がして、ちょっと感動してしまいました(*^^*)
こんばんは。
観ようと思ってました。曲は明日、聴かせてもらいます。
by sigedonn (2013-03-10 23:32)
私には、月の方が女性で
男性を包み込むような気がしますが、
映画では水縞君の方がりえさんを見守っている
のですね。(^O^)
by おかぴょん (2013-03-11 00:11)
彼女が好きでよく口ずさむ歌です（＾＾）
by (。・_・。)２ｋ (2013-03-11 00:16)
映画は観てません・・・で、つい曲に聴き入ってしまいました・・・
もちろん矢野顕子のこの曲は知ってますが、
キヨシローとのデュエットは初めて聴きました！とっても良いですね！
余談ばかりになりそうで恐縮ですが・・・
僕の前のブログは「ぼくの自転車のうしろに乗りなよ」（RCの曲名）
という名前でして、2009年に忌野清志郎が亡くなった後に始めたんです。
それを2011年に突然削除してしまい現在に至っています。
今のブログタイトルもRCの曲名なんですが（笑）
そして現在国立にいます。ここに住むのは三度目なんですよ（苦笑）
ようは忌野清志郎のファンだってことが言いたいのです（笑）
日ごろ自分でYouTubeを貼っておきながら、あまり聞かないのですが（汗）
これはメチャメチャ聴き入ってしまいましたよ！ありがとうございました。
って、全然本編とは無関係になっちゃってますね、すいません・・・
by akipon (2013-03-11 00:21)
大泉洋、原田知世のキャスティングした方に拍手。映画の骨格は物語性じゃなく映像からこぼれる空気感だなって再認識させられる映画でした。ドキュメンタリーにも通じるタッチなのでカメラが引いたシーンの構図が良かったですね、ボクは。矢野顕子は清志郎カバー曲ライブのツアー中ですね。
冬の凍結路面でクルマのブレーキ踏んでABS作動すると「ガ・ガ・ガ・ガッ」作動音がするたび、運転しながら「おっ、清志郎じゃん」って独り言がでるくらいな清志郎好きです、ボク。
「何も なんにもいらないから
君を自慢したいよ
町中に 国中に 世界中の人に
君のことを自慢したいよ」
ライブでこの曲を演るときの清志郎はサイコーだったな・・
by C_BoY (2013-03-11 16:30)
『スキナコトヲ スキナトキニ』って
大事にしたいと思います・・・(^。^)
by ken (2013-03-11 18:44)
sigedonnさん、こんばんは＾＾
コメントありがとうございます。
sigedonnさんのアンテナにもキャッチされていた映画なのですね＾＾
実は私、何度か放送されているこの映画を見ることを先日まで避けていました。
タイトルから勝手に想像して
これは期待して見るとガッカリするタイプの映画なのではないかと思っていたからなのですが
そんな思いはただの杞憂に終わりました。（笑）
物語の導入の部分で出てくる絵本のお話も映画用に書き下ろされたもので
実際には存在しないのですが、すごく素敵でした。
全編通して沢山の贈り物を頂いたと感じています。
曲も聞いて下さるとのこと、とても嬉しいです(^^)
高校生の頃、この2人の歌が好きになりました。
そんな2人が一緒に歌うこの曲との出逢いも、この映画から受け取ったギフトでした(*^^*)
by Sizuku (2013-03-11 22:04)
おかぴょんさん、こんばんは＾＾
コメントありがとうございます。
なるほど！おかぴょんさんは月の方が女性に見えたのですね。
そうですよね、見る人によって感じ方は様々ですね？＾＾
月は確かに女性的な感じですので、言われてみればすごくしっくりきます。
映画では水縞君がりえさんを見守っています。
大きな懐を持った旦那さんでしたよ(^^)
by Sizuku (2013-03-11 22:08)
2kさん、こんにちは＾＾
コメントありがとうございます。
『ひとつだけ』を口ずさむ彼女、素敵ですね＾＾
この曲の歌詞が好きな方となら素敵な時間が過ごせそうですね(^^)
書かれていた言葉通りに受け取ってお返事しておりますが
2kさんがお幸せそうで、とっても嬉しいです♪♪♪
by Sizuku (2013-03-11 22:09)
akiponさん、こんにちは＾＾
コメントありがとうございます。
曲の話、大歓迎です♪
いいですよね～？この2人が歌う『ひとつだけ』。
私も存在を知らなかったので、映画の最後にビッグサプライズが来た～と心躍りました。（笑）
akiponさんも気に入って下さってすごく嬉しいです＾＾
そしてご自身のことをお話して下さったことも嬉しく思いました。
記事を拝見していて、ひょっとして？と感じることが何度かあったのですが
やはりキヨシローさんがお好きだったのですね♪
『夜の散歩をしないかね』もいいお写真でしたよね？＾＾
私もあの曲、大好きなんです。
そして『うわの空』も『ぼくの自転車のうしろに乗りなよ』もいいですよね？
（『ハードフォークサクセション』と『シングルマン』がすごく好きなんです。）
あえてこのあたりの曲をブログのタイトルに選ぶところにもグッと来てしまいました。
akiponさんの前のブログも拝見したかったです。
もう少し早く出逢えていたら・・・と残念に思いましたが
こればかりは仕方ないですね(^^;
by Sizuku (2013-03-11 22:20)
C_BoYさん、こんばんは＾＾
コメントありがとうございます。
ご覧になったのですね♪
大泉さんと原田さん、とても素敵な雰囲気を出していましたよね？
おっしゃる通り、この映画は映像からこぼれる空気感が素晴らしかったと思います＾＾
風変りな隣人（？）達も私はすごく好きでした＾＾
そしてそして！
何とC_BoYさんもキヨシローさんがお好きなのですね♪
雪道でブレーキ踏んで「ガ・ガ・ガ・ガッ」の部分には
私が勝手に感じているC_BoYさんらしさが出ていて
すごくイイ！と思ってしまいました。（笑）
RCが解散してからは、聴いているアルバムと全く手つかずのアルバムがありまして
ご紹介下さった曲は今日初めて知りました。
youtubeで聴いてみたのですが（Fuji Rockのライヴ映像だったみたいです）
いい曲ですね～。私、こういった感じの歌詞に弱いんです。
キヨシローさんの歌には好きな人への気持をまっすぐに表現している歌詞が多いですよね？
そういうところにすごく惹かれているのだと思います。
矢野さんの『忌野清志郎を歌う』のツアー、行きたいです♪
by Sizuku (2013-03-11 22:47)
Kenさん、こんばんは＾＾
コメントありがとうございます。
『スキナコトヲ スキナトキニ』に反応して下さってすごく嬉しいです♪
Kenさんは既にそのように生きていらっしゃるとお見受けします＾＾
実はこの標語（？）、水縞家ではない あるお部屋の中でチラッと映ったのですが
私もすごくいいなぁと思って、素早く反応してしまいました(^m^)
by Sizuku (2013-03-11 22:53)
お早う御座いますσ(^^)ご訪問有難う御座いました。
生き方は違いますが、まさしく［ｽｷﾅｺﾄｦ ｽｷﾅﾄｷﾆ］生きています。
by yam (2013-03-12 06:58)
yamさん、おはようございます＾＾
今朝は久しぶりに朝に時間がありまして
皆様のブログ拝見中に、たった今戻って来たところでした。（笑）
通勤の途中でしょうか？朝からお寄り下さりありがとうございます(^^)
＞スキナコトヲ スキナトキニ
本当に＾＾
yamさんもそんな風に生きていらっしゃることが記事から伝わって来ています。
そのようなyamさんのお心が反映された記事が大好きです♪
今日も素敵な一日でありますように☆
行ってらっしゃ～い(^^)/
by Sizuku (2013-03-12 07:09)
しあわせのパン、友人が観た直後にすごく良かったよー。とメールが届いたのを覚えています。
レンタルしてみようかな。
矢野顕子、忌野清志郎を歌う。というアルバムがあったように思うのですが。。
聴いてないんですよねぇ。
その中の曲でしょうか。
いいですねぇ。＾＾
そして、この写真がいつかお話しした。夜空に出来たニッコリマークです＾＾
お月さまの口。口角があがっているでしょう（笑）
by sae (2013-03-12 07:57)
大泉洋さん出演の映画だったのですね。大泉さん、好きです(*^^*)
Sizukuさんのコトバがゆるゆると心にしみました。
どなたが出演でも、観てみたい！と思ったのですが
大泉さんと知って、とても嬉しくなりました。
今、私がメインで使っているパソコンでYouTubeの動画が
観られないことが多いのですが、運よくこの動画が観られて
とても嬉しく思います♪
by ともちん (2013-03-12 16:49)
saeさん、こんばんは＾＾
コメントありがとうございます。
この映画、お友達からのおススメメールがあったのですね♪
私はちょっと脱力してしまった日に観たのですが
心の滋養になる雫で少しずつ自分が満たされていく・・そんな感じでした。
もしご覧になるご予定でしたら、事前に情報を入れずに観る方が良いかもしれません＾＾
楽しみが減ってしまうので♪
＞ひとつだけ
ここに貼った曲は、アルバム『はじめてのやのあきこ』に収録されているそうです。
『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』は、私も今回映画を見た後に調べてその存在を知りました。
こちらは全てがキヨシローさんの曲で、矢野さんのフィルターを通して別ものとして
歌っているみたいです。
そういえば矢野さんがカヴァーするとそうなるよなぁと思いました＾＾
オリジナルよりいいと思ってしまう曲もあります。（笑）
＞写真
え～？(@ @) これがいつかお話下さったニッコリマークそのものだったとは？！
本当に・・・にっこりと口角を上げて笑っていますね♪
まさかこんな風に見ることが出来るなんて思ってもいなかったので
すごく嬉しいですし、ちょっと言葉にならない気持にも包まれています(*^^*)
この映画から不思議なご縁で色々なことが繋がっていくみたいです。
by Sizuku (2013-03-12 22:02)
ともちんさん、こんばんは＾＾
コメントありがとうございます。
大泉さん、お好きなんですね♪
それでしたらこの映画、胸がキュンとしてしまうかもしれません。
（↑死語でしょうか？笑）
原田さんとの間に流れる空気がいいんですよ。
機会がありましたら是非ご覧になってみて下さいね(^^)
それと、大泉さんの映画と言えば、すごく面白かったものがありましたよ♪
『アフタースクール』というタイトルなのですが、ご存知でしょうか？
こちらももしご覧になっていなければ、おススメです。
ストーリがものすごくよく練られていて、シンプルな表現ですが
「面白い」という感想が素直に出てくる映画でした。
息子達にも勧めて３回くらい見たのですが、それでも毎回楽しめたんですよ＾＾
＞ひとつだけ
聴いて下さってありがとうございます。
固まることなく再生出来たと聞いて安心しました(^^)
by Sizuku (2013-03-12 22:19)