最高の師 [ひとりごと]
春はその辺をただ歩いているだけで楽しい
何を見ても自然が作り出す”美”を感じずにはいられないからだ
生前、ターシャ・テューダーが
自分の庭を”地上の楽園”と呼んでいたが
私もこの季節が来ると
此処こそが楽園なのだと思わずにはいられない
最盛期の花も 散りゆく花も
日々移りゆく風景に独自の彩を添え
冬の間に葉をすっかり落としてしまった木々からは
新芽が顔を出している
風はそよぎ
青空は大らかな心で私を見つめている
伸び行く木々の枝越しに見る空の何と美しいこと!
小鳥は謳い 全身で喜びを表現しながら
枝から枝へ飛び移り
桜の花びらをはらはらと舞わせる
ああ、何て心地良いのだろう・・・
生命の本質が滔々とあふれ出し
その歓びを体現しているこの時期
自然は沢山のインスピレーションを与えてくれる
彼等は自分以外の何者かになろうなどと思いもせず
与えられた原型通りに生きる事を純粋に喜んでいる
何も加えず何も引かず
そのままを生きることが世界に美しさを加えることになり
その結果、此処が楽園のように見えるのだと
その姿を以て教えてくれる
私もそのように在りたいと切に思う