季節の揺らぎ [雑感]

蝉の声は突如として消え
かすかに聞こえた秋の虫の音
妙な静けさに包まれた朝だった

ゆうらゆうらと揺れながら
木々はサラサラ音をたて
耳に心地よい朝だった

青空をなでる涼やかな風
完璧な秋の朝だった

熱風から解放され
ほっとしたはずなのに何故か釈然としない

あまりにその変化が唐突すぎるからなのか
私が寝ている間に”季節の境目”が
勝手に決められてしまった気がするからなのか

戸惑いを感じながら一日をはじめ
ふと気づくと夏が巻き返しをはじめていた

蝉の声がどんどん大きくなっていく

空は曇ってしまったのに
空気はひんやりとしているのに
”音”だけがすっかり夏に戻っていた


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