どうしても残したかったもの [雑感]


もう10年以上も前のことだ。
ある朝、窓辺の景色がいつもと違っていることに気づいた。
東の方に立ち並ぶ建物の合間から顔を出したばかりの太陽が
街を桃色に染めていたのだ。

その美しさに心を奪われ、しばし呆然と見つめていたが
ふと、習いたてのパステル画でこの光景を表現できないものかと思い立ち
急いでその様子をえんぴつで走り書きし、色も目に焼き付け
後でパステルを使って再現しようと試みた。
しかし相当苦労して出来上がった絵は私が見た光景とは程遠く
ガッカリして、すぐにしまい込んでしまった。

ところがつい最近、過去に描いたものを見返してみて
その絵に対する印象が変わっていることに気づいた。
あれだけガッカリしたと言うのに 今見ると何となく心惹かれるものがあるのだ。

心を強く揺さぶられ、どうしても描きたいと思うような光景と出逢えた歓びや
その想いに従い、ひたむきにそれを表現しようと試みたその時の情熱
そういったものが絵の中に宿っているからなのか
それともこの10年程の間に 出来映えそのものよりも
その奥に込められている想いを大切に感じるようになったからなのか…
はっきりとした理由は分からないが
いつの間にか過去の自分がダメだと思ったものに対する見方が変わっていたことを嬉しく思った。 


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・・・お知らせとお願い・・・

1/22の記事でお願いした件に関して、お忙しい中ご協力下さりありがとうございました。
本日川西TNR地域ねこの会のnya-mamaさんが
猫達の近況をお知らせ下さいましたのでご報告致します。

62匹のうち、この1か月程で行き先が決まった猫さんの数が少し増えたようですが
現在も34匹が里親さんとの出逢いを待っているそうです。
つきましては、引き続き情報発信にご協力いただけると大変助かります。

こちらのブログで猫さんの情報と写真を見ることが出来ます。
http://nekonya-mama.at.webry.info/ (川西TNR地域ねこの会)
どうぞ、よろしくお願い致します。

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薄化粧 [a scenery of nature]


わぁ!
心の中で歓声が上がる

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一夜明けたら
外はまるで砂糖菓子のような別世界に…
空から粉砂糖を篩いにかけたみたいだ

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Wendy Hiller [movies]


映画 『オリエント急行殺人事件』を見ました。
実は、アガサ・クリスティの本は一冊も読んだことがありません。
典型的な推理小説を好んでは読まないので、今までご縁が無かったのですが
映画はちょっと気になったので、録画しておいたのです。

映画自体、色々な意味で楽しめたのですが
中でもハッとしたのが、ロシアの貴婦人役で出ていた女優さんの特徴のある話し方です。
時々巻き舌になる癖のあるアクセントは威厳を感じさせ、いかにも貴婦人といった感じです。

何故そのアクセントにハッとしたかと言いますと
映画『アンの青春』の登場人物の中に居た、我儘で偏屈なおばあさんの話し方を思い出したからです。
こういう話し方をする人がもう一人居るのか、はたまた同じ人なのか・・・
そこがすごく気になり、映画を見終わってから検索してみると
やはり同一人物で、ウェンディ・ヒラーという名前の女優さんであることが分かりました。

顔は覚えていないのに、話し方で あれっ? と思わせるなんて、すごい個性ですよね?
そして、私はその個性にすっかり魅了されている事に気づきました。
小気味よいリズムを感じる彼女のセリフが聴こえてくる度に心が弾むからです。

イギリスの女優さんのようですが、イギリス英語のアクセントに更に何かが加わったような…
とても不思議な話し方で耳に心地良く響くのです。
一体どのようにしてあのような個性が備わったのか、そのバックグラウンドが気になって仕方ありません。
気高い老人役の時にだけ演技でそうしているのか、または若い頃からそういう話し方をしていたのか
その辺もとても気になるので、他の作品も見てみたいと思いました。
もしもウェンディ・ヒラーに詳しい方がいらしたら是非教えて下さい。

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【拡散希望・里親募集】 多頭飼い崩壊 62匹の猫が保護される  [お願い]


いつもお世話になっている yuki-.- さんの
『yukiのスローな日々』( so-netブログ) の記事で教えて頂いた情報です。

2012年10月30日付の産経新聞で取り上げられていたようですが
兵庫県川西市で起こった多頭飼い崩壊により、62匹もの猫たちが保護され
現在も川西TNR地域ねこの会(連絡先 船本代表 072-792-2235)が
市の住宅の空き部屋を借りてお世話をしているそうです。

詳しくはこちらをご覧下さいます様、お願い致します。
<ケイ&リル この世界のために>
http://blog.goo.ne.jp/grandemperor/e/04e8c6c5d10b1597ff61735a3b66eb57
<川西TNR地域ねこの会>
http://nekonya-mama.at.webry.info/201212/article_11.html

上記の両記事によりますと、昨年12月26日の時点で20匹位の里親が決まったとのことですが
まだまだ沢山の里親さんが必要です。
借りている住宅が今年3月で使えなくなる可能性があるということで、期限も迫りつつあります。

そこで、この記事をご覧になっている皆様にお願いです。
宜しければ情報発信という形でご協力いただけないでしょうか?
実際に引き取ることは、様々な事情で出来ないという方が多いのではないかと思います。
でも皆さんを通じて情報が発信されれば、どこでどのようなご縁が結ばれるか分かりません。
殺処分される命がないように、多くの方にこの事を知って頂きたいのです。
どうか、転載・tweet等で、ご協力をお願い致します。


宜しければ、画面右上のiのマークをクリックして撮影者からのメッセージもお読みください。


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あのね・・・ [幸せの種]


naishobanasi.jpg

「ねぇねぇ、しってる?」 「え?なに?」

そんな会話が聞こえてきそう・・・
内緒話をしているみたいな二匹です^^

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Message from lavender [from inner wisdom]


うつむいた心を抱え うつろな気持で歩いていると
突然ふわっと優しい香りに包まれ
一瞬にして意識のピントが心の痛みから外された

まだ雪が残る道端に
ひっそりと佇む香りの元に花はついておらず
どこからそれがやってくるのかすぐには分からなかったけれど
その存在感は圧倒的だった

私の心の一部は痛みを抱えたまま慰められ
ひどく打ちひしがれているこんな時でさえ
まだ心地良い香りに反応できる余裕が残されていたことに気づく


その問題があなたの全てではない 
 もしもそう感じているなら 
 自分が作った檻に自ら閉じこもり 
 周りの様子を見ようとしていないだけだと気づいてほしい 

 物事のどこに意識を向け 何にピントを合わせるか 
 それを決めるのはあなた自身だ
 あなたが見たものがあなたの世界を創る 
 もしそうであるならば
 あなたはこの出来事の中に何を見ようとするだろうか
 

道端のラヴェンダーは
言葉の代わりに静かに強く香りを放ち
私の心にそう問いかけていた

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小さな哲学者たち② [movies]


前回の続きです。

愛・死・自由とは? 男女・人種・動物と人間の違い
頭がいいってどういうこと? 大人の方が子供より優れている?等
色々なテーマが用意されていました。
そして、子供達の意見は理由までは説明できない可愛らしいものから
驚く程大人っぽかったり論理的だったりするものまで様々でした。
いくつか印象的な場面があったのでご紹介したいと思います。

『頭がいいってどういうこと?』という質問に対して色々な答えが出て来ましたが
特に印象的だったのは一人の女の子のこんな発言です。
「○○はいつもタレント気取りよ」

一見頭の良さとは何の関わりもなさそうな答えでしたが
この時先生は、「質問とどういう関係があるのか説明してみて」と言いました。
すると、こんな会話が展開したのです。

「ピンクのコートで美人のつもりに・・・」→「頭の良さと関係が?」
 →「お兄ちゃんが、スターを気取るのはバカだって」

この意見に対して別の子も
「スターを気取るのはうぬぼれている。
 自分はスターのつもりでも他の人はそんなのどうでもいいと思ってる。」と発言しました。

このようにちゃんと話を聞いてみると
誰かの批判になってはいますが
その子なりにテーマと繋がっている発言をしていたのでした。
もしも先生が「それは関係ない話でしょ?」と一蹴していたなら
その発言の奥にあった真意は分からずじまいですし
発言した子も話を最後まで聞いてもらえずガッカリしたことだろうと思います。
どういう関係があるのか説明させた先生の指導は素晴らしいと思いました。

また、死について話し合っていた時の議論も興味深かったです。
『人が死んだらみんなの頭や体はどんな感じになる?』という質問が投げかけられると
「ママが死んだら自殺する。」と言った子がいました。
それに対して「あなたのパパが淋しがるわ」と言いう意見が・・・
すると自殺すると言った子がこう反論しました。
「妹が二人いるもん!」
その意見に対してはこのような反論が・・・
「あなたを恋しがるわ!」

そう言った子は一人一人が親にとっては特別な子であり
たとえ妹が何人いても
その子の代わりになどならないということを理解しているのでしょう。
そして、別の子からもこのような意見が出ました。
「死んでしまったら生き返れない。
 ママが死んだらパパと一緒にいてあげなきゃ。
 ママは心の中に残るからいつでも思い出せる。」

その他印象的だった意見は以下の通りです。
愛や恋についての意見はとても現実的で驚きました。

・結婚することがいいこととは限らない
・謝れないと恋は終わってしまう
・一生愛することはできない 
・パパは障害を持っているけれど、私もパパもそのままのお互いが好き
・自由とはちょっとひとりになれること。息抜きができて優しくなれること。
・どうして貧しい人は貧しいままなの?
・死んで天国に行くのは皮膚ではなく魂で、魂とは目には見えなくて青いものでお腹から出る。
・私は4歳の時は何も考えられなかったけど5歳になったらできるようになった。
 来年はどうなっているか分からない。

どんなに小さくても色々なことを感じたり理解したりしていると分かっていたつもりだったのですが
このようにハッキリと言葉で表現された子供達の気持を聞いてみて
改めてその思慮深さにハッとさせられました。

何かを見聞きした時に、それを鵜呑みにすることなく自分の頭で考える習慣を身につけることや
自分の意見が周りと違うのではないか?と恐れることなく
人に伝えようとする気力を育むことはとても大切だと思います。
日本でも小さな子供達がこのような教育を受ける時代が訪れることを願います。

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小さな哲学者たち [movies]


「お誕生日会じゃない、これは考えるためのろうそくよ。 
 火は疑問の答えを探し出す合図、答えを出す手助けをしてくれるの。」

先生は小さな声でささやきかけ 
子供達は静かに座って先生の言葉に耳を傾けています。
一本のろうそくに火を灯して始まる哲学の授業。
それは、テーマに沿って考えること
人の意見にも耳を傾けた上で更に考えてみること
そして再び自分の考えを伝えること
そのような時には誰かの意見に賛成なのか反対なのかを伝えてから
その理由を説明するのだということを
実際に意見交換を繰り返すことで学ばせるとても高度な内容でした。

そしてその対象になっていたのが4~5歳の子供達です。
フランスの公立幼稚園の園児に哲学の授業を行った模様を
2年間にわたって収録したドキュメンタリー映画『小さな哲学者たち』は
小さな子供達の中に存在する考える力の素晴らしさと
自分の考えを伝えようとする正直でストレートな姿を映し出していました。

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「僕が目を瞑ると頭の中に何かもやもや 何も見えないよ。」

「僕はね、美味しいものが見えるよ。」

「君は? 頭の中に何がある?」

ペープサートを導入として
『自分の頭の中には何がある?』と考えさせるところから始まった授業。
”脳” ”記憶” ”パパやママ” など、様々な答えが子供達の口をついて出てきました。

「私(先生)が何か課題を出すとみんなは頭で何かをする。何をするの?」
 →「記憶を働かせる!」

「そうね。頭の中にあるものを働かせることを何と呼ぶのかしら?」
 →「考える」

「そうね。考えることが必要なの。
 それじゃ、私達が頭の中で考えたことは目に見えるかしら?」
 →「見えない!」

「(目には見えない)考えを人に知らせるには?」
 →「口を開ける」「開けて出す」「話す」

このように、考えるということの定義や
考えたことを人に伝えるにはどうしたらいいかという
この授業を始めるにあたって押さえておかなければならないことでさえ
先生が一方的に教えるという進め方はしていませんでした。

はじめは先生が質問をして子供達が各々の意見を言うという形で授業は進みます。
それを繰り返すことで自分の頭で考えることを促し
子供達の中から答えを引き出す役が先生でしたが
だんだんと回を重ねるごとに、先生が最初の質問を投げかけると
誰かが答えたことにまた誰かが意見を言い・・・と
どんどんディスカッションの輪が広がって行きました。
時々混線してしまうので、そういう時は先生が上手に整理をするのですが
子供達が主役になって活発な意見が交わされるようになっていく様子は目を見張るものがありました。

②につづく・・・
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いつもの道で [ひとりごと]


a path to the new place.jpg

”この道の先には何がある?”
歩き慣れた坂道を見上げてふとそう思った
2013年 始まりの日

未知なるものとの出逢いに対する期待と不安
その他言葉にならない諸々の想いを連れて
新しき年に歩を進めようとする私の元に
毎年訪れるこの気持は少々厄介だ

知っているところ
安全だと分かっているところだけを歩きたいと思う気持
知らない道へもどんどん分け入り
行けないと思い込んでいる場所へ辿り着きたいと思う気持
二つの想いがシーソーしながらバランスを保っている

”この道の先には何がある?”
いつもの坂道が思いもよらぬ場所へと続いているような気がした
2013年 始まりの日

空があまりにも青く澄んでいたから
知らない道だってきっと安全に歩けると
信頼の気持が胸いっぱいに拡がっていった

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

遅ればせながら
あけましておめでとうございます。
松の内が終わり
ドアにかけたお飾りを外し
お正月休みの気分からようやく抜け出しました。
今年もどうぞよろしくお願い致します(^^)

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